エステーの上月洋社長(左から2番目)や長野県山ノ内町の平澤岳町長(同3番目)らが締結式に出席した(東京都中央区、4日)

エステーは4日、長野県山ノ内町などと森林資源の活用についての包括連携協定を結んだ。今後、同町のスギを使ったアロマなどを開発し販路を開拓する。同日、都内で開いた締結式に参加したエステーの上月洋社長は「未利用の森林資源を使った香りの製品を通じて地域活性化の一端を担いたい」と述べた。

北信州森林組合(長野県中野市)と木材の製材や加工を手掛ける瑞穂木材(長野県木島平村)も協定に加わった。4者で山ノ内町の森林資源の有効活用や森林の保全・管理に取り組む。

アロマには樹木を伐採するまでに捨てられる枝葉を活用する。開発した商品はまず町内の観光施設や宿泊施設に展開するほか、ふるさと納税の返礼品としても提供する。

エステーは自治体と連携し各地域の樹木の枝葉などから抽出した香りの成分を使った「地場」のアロマを開発・商品化する取り組みを進めている。8月には福井県とも包括連携協定を結び、同県の樹木をもとにしたアロマなどを開発した。今後、岐阜県飛騨市でも取り組みを進めるとしている。

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