手軽に食べられる自宅向け商品をアピールする(7日、東京都中央区)

三越日本橋本店(東京・中央)は7日、2024年の歳暮商戦に向けて客の商品試食会を開いた。歳暮市場が縮小する中、自宅で簡単に調理できる食品を充実させて購入点数の増加を狙う。オンラインや店頭で約2400品を販売し、前年並みの売り上げを目指す。

同店でアプリ会員から抽選で選ばれた人など20〜40代を中心に約30人が参加した。すき焼きセットやスープ、パウンドケーキなど7品を試食した。三越伊勢丹は歳暮商品の販売を8日からオンラインで始め、30日に店頭のギフトセンターを開設する。

「近江牛少量すき焼きセット」(6480円)は小鍋仕立てのすき焼きを電子レンジで温めるだけで味わえる三越伊勢丹の限定商品として開発した。根菜が入ったミネストローネなど「3種の具だくさんスープ詰め合わせ」(3240円)は災害時の常備食としても使える一品としてアピールした。

三越は歳暮商戦に向けて客の試食会を初めて開いた(7日、東京都中央区の三越日本橋本店)

三越伊勢丹ギフトデザイン営業部の古口晃久マネージャーは「実際に味わってもらうことで食卓用の1品など新たな歳暮需要を広げたい」と話した。三越伊勢丹の歳暮の客単価は店頭で約2万5千円と近年はほぼ同水準で推移するが、商品価格は原材料高などで上昇傾向という。

試食会に参加した都内在住の鹿志村彩称さん(36)は夫の会社関係者や親族らに計5万円ほどの歳暮商品を購入するつもりだ。「人によって好みが異なり、毎年何を買うか悩む。新しい傾向がわかってヒントになった」と話す。

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