ニデックマシンツールの門型五面加工機(滋賀県栗東市)

ニデック傘下のニデックマシンツール(旧三菱重工工作機械)は8日、工作機械の加工前の検証作業をデジタルの仮想空間「デジタルツイン」でできるシステムを開発したと発表した。金型などを生産する大型工作機械で稼働率を従来比2倍以上に高められるという。2024年度内にも発売し自動車関連メーカーなどの利用を見込む。

開発したシステムは同社製の「門型五面加工機 MVR-Hx」シリーズに対応する。1メートル以上の大型の金型製造などに使う。これまでは生産の前に工作機械を動かしながら試作や調整を繰り返すのが一般的だったが、コンピューター上でシミュレーションすることで事前検証の時間を約20分の1に短縮できる。

大きく複雑な素材を加工する門型五面加工機でデジタルツインを使って作業を設定するシステムは業界でもまれだ。これまでは実際の加工以上の時間が検証作業にかかることもあった。

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