きらやか銀行を傘下にもつじもとホールディングス(HD)は26日、2024年3月期の連結最終損益が234億円の赤字(前の期は70億円の赤字)になる見通しだと発表した。9月に返済期限を迎える公的資金の返済が困難になったため、期限の延長を国と協議すると明らかにした。業績悪化の責任をとり、経営陣も時期をみて辞任する。

従来の見通しは17億円の黒字だった。最終赤字は2期連続となる。きらやか銀行が、地元企業の再生支援に必要な与信関係費用を当初見通しの22億円から185億円へと大幅に積み増した。店舗の減損損失や有価証券の売却損も計上する。

じもとHDは、23年9月に金融機能強化法に基づく180億円の公的資金の注入を受けている。きらやか銀が12年に注入を受けた公的資金200億円の返済が今年9月に迫っていた。大幅赤字の計上によって「返済は困難」として期限の延長などを国と協議する。

じもとHDは10円を予定していた24年3月期末配当を無配にすると公表した。

業績悪化の責任を取り、きらやか銀の川越浩司頭取(じもとHD会長)と内田巧一代表取締役常務、じもとHDの鈴木隆社長(仙台銀行頭取)は国との協議にメドがついた時期に引責辞任すると発表した。

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