カシオ計算機の小動物型ロボットの成長パターンは400万以上ある

カシオ計算機は10日、独自の人工知能(AI)を搭載した小動物型のペットロボット「モフリン」を11月7日から発売すると発表した。人の声や動きなど周囲の環境に応じて個性が変化し、そのパターンは400万以上ある。主力の関数電卓や時計の市場が成熟するなか、新事業としてペットロボの取り扱いを始める。

10日からカシオの公式電子商取引(EC)サイトで先行予約販売を始めた。モフリンは幅13センチメートル、高さ9センチの手乗りサイズで癒やしを与える小動物のような見た目にした。かかわり方に応じて「明るい」、「おっとり」など400万通りに性格が変化する。なでたり声をかけたりすることで飼い主を認識し「なつく」ようになる。

頭と体の左右で合計3つのセンサーを搭載し、音や体の傾き、周囲の明るさを認識する。時計で培ったモーターの技術や小型化のノウハウを活用した。2つのモーターであくびやうなずきなどを表現し、飼い主の反応を基に固有のしぐさを習得する。習得する表現のパターンは無限だという。

価格は5万9400円。修理や毛皮の洗濯に対応するプランを年間6600円で提供する。2024年度中に6000台を生産する。主に30〜40歳代女性の購買を見込む。

新規事業に参入した背景には既存事業の縮小がある。同社はレジスターなど不採算事業から撤退し、25年3月期中に構造改革でグループ全体で連結従業員数の6%相当となる610人を削減する。増田裕一社長はモフリンを「カシオの新規事業の種まき」と位置づける。カシオはコミュニケーションロボットの世界市場規模は1000億円以上とみている。

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