栃木県佐野市の山間部を自転車で駆ける「ツール・ド・奥佐野」は今年で3回目を迎える(写真は2023年)

東武鉄道は11月17日、同日に栃木県佐野市で開かれるサイクリングイベント「ツール・ド・奥佐野」参加者限定の臨時列車を東武浅草駅―東武多田駅間で運行する。専用列車で輪行のストレスを減らし、同イベントへの東京圏からの参加を促す。

午前6時33分浅草駅発・8時30分多田駅着、午後3時22分多田駅発・5時5分浅草駅着の往復1本ずつ運行する。途中の北千住、春日部、東武動物公園、久喜の各駅でも乗降できる。

利用は先着30人で、料金は乗車区間に応じ往復3000〜4500円。オンライン申し込みサイト「スポーツエントリー」でのイベント参加予約時に列車を使うかどうか選択し、料金は当日車内で現金で支払う。

車両はゆったりとした座席でトイレも備える「スカイツリートレイン(634型)」を使う。自転車を持ち込む際は通常の列車と同様、分解して輪行する必要がある。

野岩鉄道の湯西川温泉駅付近を走る、東武鉄道のスカイツリートレイン

自転車の輪行はスペースをとるため、車内が狭く客の乗降やドアの開閉が多い在来線の通常列車での輪行に抵抗を感じるサイクリストは多い。車に自転車を載せて運ぶ人もいるが、都内には車を持たない人も多く、輪行のストレスが少ない専用列車を用意することで公共交通での参加を後押しする。

「ツール・ド・奥佐野」はサイクルツーリズムを生かして、過疎化が進む山間部に人を呼び込もうと地元有志が2022年に始めた。市も運営に協力し、23年は70人の募集に対し67人が参加した。今回は募集人数を100人に増やし、10月30日まで参加予約を受け付けている。イベント単体の参加料金は5000円。

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