居酒屋「やきとり家すみれ」の門前仲町店(東京都江東区)

飲食店運営のダイニングイノベーション(東京・渋谷)は15日、日揮ホールディングス(HD)などと共同で飲食店で回収した使用済み食用油を再生航空燃料(SAF)として活用すると発表した。まず40の直営店で取り組みをはじめ、対象店舗を段階的に拡大する。

廃油再生のレボインターナショナル(京都市)とSAF製造のサファイア・スカイ・エナジー(横浜市)を含む4社で廃食用油の活用策について基本合意した。回収した油はサファイアが大阪府堺市に建設中のSAF製造プラントの原料に使う。2025年春に予定する生産開始まではレボインターナショナルが廃油を回収し、トラック向けのバイオディーゼル燃料に加工する。

ダイニングイノベーションは居酒屋「やきとり家すみれ」やそば屋「じねんじょ庵」など国内で280の飲食店を運営している。例えばじねんじょ庵では1店舗あたり1カ月で160〜200リットルの廃食用油を回収できるという。

SAFは従来の航空燃料と比較して二酸化炭素(CO2)の排出量を60〜80%削減できるとされる。日本政府は30年をめどに航空燃料のSAF混合率を10%にすることを目標としている。日揮HDなどは現在、星野リゾートや病院給食大手の日清医療食品(東京・千代田)など約70社と廃食用油の回収について基本合意している。

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