MAマイクロ社は医療分野の生産ライン構築に強みを持つ

日立製作所は27日、工場自動化システムを手掛けるドイツのMAマイクロオートメーションを買収すると発表した。買収金額は7150万ユーロ(約120億円)。同社はコンタクトレンズや検査キットなど医療機器の生産ライン構築に強みを持っており、日立は欧州で顧客企業の裾野を広げる。

MAマイクロは工場の生産設備や搬送装置、画像検査システムなどを手掛ける。2003年設立で従業員数は約200人。主に欧州の医療機器メーカーを顧客に持ち、23年12月期の売上高は4650万ユーロだった。

日立は各国の競争法当局の審査を経て24年下半期の買収完了を目指す。

日立は19年にロボットを用いた生産改革を推進する米JRオートメーションテクノロジーズを14億ドル(当時の為替レートで約1600億円)で買収するなど、顧客の工場設備の自動化サービスに注力してきた。現在は北米や欧州、東南アジアに20カ所以上の拠点を持ち、生産設備やロボットの導入を支援している。

日立の得意なIT(情報技術)を用いてデータを活用した工場業務の効率化にもつなげる。デジタルトランスフォーメーション(DX)で遅れがちな生産現場の課題を聞き取って業務改善策を提示し、ITと生産設備を組み合わせることで収益を高めている。

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