工場で生産したコンクリート部材を都心の現場に効率よく運ぶシステムを開発した

三井住友建設は超高層マンションの工期短縮につながる仕組みを開発した。柱やはりに使うコンクリート部材をデジタルトランスフォーメーション(DX)で一元管理し、工事現場に効率よく運搬する。工期短縮により、建設費高騰の緩和を狙う。

東京都内のマンション工事を対象に、コンクリート部材の運搬から組み立てまでの一連の作業を効率化するシステムを2024年半ばまでに実用化した。全国各地の工場で製造するコンクリート部材は品番や位置情報を工事現場の社員がスマートフォンを使い、リアルタイムで把握できる。

例えば、建設現場の近くに設けた保管拠点にどの部材があるかすぐに分かる。工事の進捗にあわせて現場に運び込むことができる。部材の製作や輸送、搬入などを管理する人手が従来比で7割減らせるとみている。

マンション建設現場にコンクリート部材を運び込むためには大量のトレーラーが必要になる

大規模な場合、コンクリート部材を運ぶトレーラーだけで1日100台超が出入りする現場もある。都心部は現場近くで車両が待機しづらい。24年4月から運転手に残業時間の上限規制が設けられ、車両の手配も難しくなっている。搬入の効率化は喫緊の課題になっている。

  • 【関連記事】三井住友建設、東京湾に浮く太陽光 メガソーラー視野に

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。