出光興産と三菱商事は23日、低炭素化につながるアンモニアの輸入に向け、協業できるか検討を始めたと発表した。製造時の二酸化炭素(CO2)排出量が少ないアンモニアはコンビナートでの発電燃料として需要が見込まれ、安定調達に向けて運搬などで協力できるか検証する。アンモニアの受け入れには多額の投資が必要になると見込まれる。連携することで調達コストの低減につなげる。
米エクソンモービルがテキサス州で計画する水素・アンモニア製造プロジェクトについても共同出資できるか検討する。同事業は天然ガスを原料に年間100万トン以上のアンモニアをつくる計画だ。製造時に出るCO2を地下に貯留することで環境負荷を低減する。
出光は徳山事業所(山口県周南市)で2030年までに年間100万トン超のアンモニアを供給できる体制を整える。周南コンビナートの石炭火力発電、加熱炉での利用を想定する。三菱商事は愛媛県今治市に持つ液化石油ガス(LPG)のタンクをアンモニア用に転換することを検討している。発電向けのほか化学産業での需要を見込む。
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