このシステムは、台湾当局でIT分野の政策を担当する「デジタル発展部」などが開発したもので、24日、東部の台東県でメディアに公開されました。
今回は強風のため気球を上空に飛ばすことができませんでしたが、このシステムでは、高度800メートル以上の上空に気球を上げ、基地局などから電波を送受信することで、インターネットや携帯電話の通信を確保するということです。
車に通信設備を搭載した従来型の「移動基地局」は通信を確保できる範囲が半径2キロにとどまりますが、気球を経由することでカバー範囲を半径11キロに広げることができるということです。
デジタル発展部トップの黄彦男部長は「われわれはさまざまな解決策を有している。気球のシステムは自分たちでコントロールでき、外部の影響を受けないメリットがある」と話していました。
このほか、23日は、高度1200キロの低軌道の衛星を利用し、小型の通信設備で電波を送受信できるシステムも公開されました。
台湾当局は、こうした通信設備を年末までに主要な都市や離島などで700か所余り設置する予定で、地震や台風などの自然災害や有事を想定した備えを進めています。
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