1961年に設立された「船井電機」は、テレビやビデオといった映像機器をはじめ、プリンターやエアコンなど幅広い事業を展開し、2000年には旧東証1部に上場しました。
「世界のFUNAI」とも呼ばれ、会社のホームページによりますと2002年に生産を始めた液晶テレビの事業では、北米市場でトップシェアを獲得したこともあったということです。
しかし、中国メーカーなどとの間で販売競争が激しさを増す中で、業績が悪化し、2021年には出版を手がける東京の会社の傘下に入り、上場廃止となりました。
破産管財人によりますと「船井電機」は24日、東京地方裁判所から破産手続きの開始決定を受けたということです。
船井電機がことし8月に公表した昨年度の決算によりますと、最終損益は131億円の赤字、ことし3月末時点の負債総額は461億円となっています。
「船井電機」とは
「船井電機」は、戦後、創業した前身の会社のトランジスタラジオ事業を分離する形で1961年に設立されました。
独自の生産方式で競争力を高め、1980年代以降テレビやビデオといった映像機器をはじめ、プリンターやエアコンなど事業を多角化していきました。
会社のホームページによりますと、このうち液晶テレビの事業では、2002年に生産を始めた数年後には北米市場でトップシェアを獲得したとしています。
会社では、基幹部品の内製化や部品点数の削減など設計・生産コストを抑える戦略を強みに世界で事業を展開し「世界のFUNAI」とも呼ばれていましたが、このところは中国メーカーなどとの間で販売競争が激しさを増していました。
テレビなど「ヤマダデンキ」に供給
船井電機は「FUNAI」ブランドのテレビなどを大手家電量販店の「ヤマダデンキ」に供給しています。
これについて「ヤマダデンキ」は「船井電機の今後の動向を注視してまいります。これまでに販売したFUNAIブランド製品のアフターサービスについては、お客様にご迷惑をおかけすることのないよう販売店として責任をもって対応してまいります」とコメントしています。
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