中外製薬は25日、2024年12月期の連結コア純利益(国際会計基準、無形資産の償却などを除いた連結純利益)は前期比16%増の3880億円になる見通しだと発表した。従来予想(1%増の3355億円)から上方修正した。主力の血友病治療薬の輸出が上振れする。配当は年82円と2円増やす計画だったが、事業環境の変化をにらんで「未定」に修正した。
売上高にあたる売上収益は3%増の1兆1500億円を見込む。前期にあったコロナ治療薬「ロナプリーブ」の政府納入分の減少が響くとして4%減の1兆700億円の減収予想だったが、主力品や新製品の販売が好調で一転増収とした。
血友病治療薬「ヘムライブラ」の年間海外売り上げは従来予想より367億円上振れ、3040億円になると見込む。関節リウマチ治療薬「アクテムラ」は後発薬の参入により成長が鈍化するとしていたが、海外売り上げを従来予想から212億円積み増した。国内では新製品の抗がん剤「フェスゴ」の販売が好調に推移する。
同日発表した24年1〜9月期の連結決算は純利益が前年同期比26%増の2957億円、売上収益が4%増の8685億円だった。
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