2023年のアジア4カ国・地域における訪日客の訪日経験回数をグラフ化すると、香港は「1回目」の割合が8.5%と低く、「4~9回目」が36.7%、「10回目以上」が36.2%と4回目以上のリピーターが約7割を占めた。
アウンコンサルティングの集計で、2023年10月-24年9月の香港での「日本の都道府県」の検索数(英語・繁体字合計)は、福岡が80万7000回でトップ、東京が72万7500回で2番手。以下、大阪、沖縄、北海道と続いた。
福岡県は、アジア各都市からの距離が近く、週末を利用した気軽な旅行先として人気。さらに、産官学で国内外からの企業誘致に取り組んでおり、スタートアップ支援も充実していることから、企業の投資先、進出先としても関心が高いと考えられる。
2位東京、3位大阪、6位京都は世界的にも有名な観光都市として盤石。4位の沖縄は、近くて手軽な旅行先として安定した人気であることに加え、リゾートウエディングの誘致に力を入れていることが影響。2023年に沖縄で挙式した海外からのカップル552組のうち55%が香港だったという。5位の北海道は10月-1月の検索数が多いのが特徴。冬のシーズン到来に向けて、スキーやスノーボードなどのアクティビティや食材などについて関心が高まるようだ。
2023年の香港からの旅行者の実際の都道府県別は、トップが東京37.6%で、大阪、千葉、京都、福岡と大都市、国際的観光都市が続いた。千葉は検索数ランキングではトップ10圏外だったが、成田国際空港があり、人気スポットの東京ディズニーリゾートを有することから、県名ではなくスポット名で検索れさていると考えられる。
昨今は地方航空路線も拡大しているものの、訪問率1%を下回る県も多く、大都市に人気が集中している。アウンコンサルティングでは、「リピーターが多い香港だからこそ、地方の魅力を発見し、古き良き文化を感じられる体験型へのコト消費へ繋げられるよう、日本独自のコンテンツを駆使した高付加価値プランの販売促進が重要となる」としている。
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