日東電工が28日発表した2024年4〜9月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比81%増の799億円だった。生成AI(人工知能)の普及を背景に、データセンター向けの回路材料が好調だった。自動車向けは伸び悩んだものの、タブレット端末向けの光学フィルムも堅調に推移した。

売上高にあたる売上収益は16%増の5217億円、営業利益は69%増の1092億円だった。24年4〜9月の為替レートが1ドル=153.6円と、前年同期(1ドル=139.4円)に比べ円安で推移し、営業利益を171億円押し上げた。日東電工は為替が対ドルで1円円安に振れると年間の営業利益が26億円増える。

25年3月期通期の業績見通しは、売上収益が前期比7%増の9820億円、純利益は27%増の1300億円とする従来予想を据え置いた。

下期(24年10月〜25年3月)の想定為替レートは1ドル=140円と、従来の想定レート(1ドル=152円)より円高に見直した。伊勢山恭弘・最高財務責任者(CFO)は「データセンターやタブレット向けが伸びており、為替の影響を厳しめにみても十分にカバーできる」と説明した。

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