帝国データバンク福岡支店がまとめた九州・沖縄の外食産業売上高ランキングによると、上位50社の2023年度の売上高は計3729億円で、前年度比22%増えた。新型コロナウイルス禍から客足が回復したほか、都市部を中心にインバウンド(訪日外国人)需要が拡大したことが寄与した。
九州・沖縄に本社を置く外食企業を対象に、23年4月期から24年3月期の売上高や損益を集計した。50社のうち増収企業は46社で、9割を超えた。国内の外食需要が回復し、インバウンド需要も高まった。値上げにより客単価が上昇した企業も多かった。
一方、損益面では増益や黒字転換など改善した企業が24社と、半数以下にとどまった。中小企業を中心に仕入れ価格や光熱費、人件費の上昇分を十分に価格転嫁できなかった。
帝国データバンクの担当者は「大手は値上げしてもブランド力で集客できるが、そうでない企業は値上げが客足に響くため、経営が苦しくなってきている」と分析する。
売り上げが最も多かったのはファミリーレストランのジョイフルグループで、2年連続の首位。グランドメニュー改定や季節限定メニューの展開、人気芸人を起用したテレビCMの放映などで集客が好調だった。2位にとんこつラーメンの一蘭(福岡市)、3位に持ち帰り弁当店などのヒライ(熊本市)が続いた。
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