帝国データバンクは31日、11月から値上げとなる飲食料品は282品目になる見通しだと発表した。品目別では加工食品が最も多く、年末にかけて需要が増える正月用品やチョコレート製品などの値上げが目立つ。
2024年通年の値上げ品目数は1万3000程度に落ち着く見通し。約3万2000品目が値上げとなった23年に比べれば少ないものの、25年は既に1000品目超の値上げが予定されている。物流費や包装資材の高騰、人件費の上昇が続いており、帝国データバンクは「来年は今年を上回る値上げとなる可能性がある」としている。
11月の値上げ品目を食品分野別で見ると、最多は「ふりかけ」を中心とした「加工食品」で124品目。次いで「菓子」が91品目、「調味料」が58品目と続いた。値上げ率は平均17%だった。
値上げ要因は、前年同様、「原材料高」(92・7%)がトップ。原料のカカオ豆が高騰しているチョコレートのほか、コーヒー豆や大豆などの価格上昇で関連商品も値上がりしている。
トラックドライバーの時間外労働規制が始まったことなどが要因で「物流費」(68・5%)も増加した。輸入価格上昇につながる「円安」(28・3%)に加え、人手不足に伴う賃上げなど「人件費」(26・6%)を挙げる声も多かった。【嶋田夕子】
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