東京証券取引所での株式などの取り引きは、いまは午前9時から始まり、午前11時半から1時間の昼休みのあと再開し、午後3時で終了しています。
これについて東証は、連休明けの11月5日から終了時間を30分延長し、午後3時半までにします。
終了時間の延長は、1954年以来、70年ぶりです。
取り引き時間を延長するきっかけとなったのは、4年前の2020年に発生した大規模なシステム障害で、東証では終日、売買を停止する事態となりました。
これを受けて東証で検討を進めた結果、投資家の利便性向上に加え、万が一システムに障害が発生した場合でも速やかに復旧させ、投資家が取り引きに戻れる機会を確保するため、時間の延長を決めました。
また、これにあわせて「クロージング・オークション」と呼ばれる株価の終値を決める際の新たな仕組みも導入します。
終了前の5分間は売買を成立させずに多くの投資家から「売りたい価格」や「買いたい価格」を提示してもらい、午後3時半にこれらの情報をもとに終値を決める仕組みです。
この間、株価は変動しません。
ただ、ほかの投資家の動向を見ながら注文を出したり取り消したりできるため、透明性が高まるとされています。
取り引き時間の延長や新しい仕組みの導入で市場の活性化につながるかが焦点となります。
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