丸紅が1日に発表した2024年4〜9月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比5%減の2381億円だった。石炭や鉄鉱石が値下がりした。米国の農業資材事業も苦戦した。
石炭を含む金属事業の純利益は596億円。前年同期から196億円(25%)少なく、減益額は各事業で最も大きかった。石炭などの値下がりに加え、銅も採掘が想定より遅れ生産コストが上昇した。古谷孝之最高財務責任者(CFO)は銅事業について「生産コスト上昇の原因は解決した。9〜10月と計画以上に回復している」と説明した。
アグリ事業は、農業資材を手掛ける子会社ヘレナアグリエンタープライゼズが80億円の減益だった。穀物価格の下落で農家の収入が減り、農業資材の需要が低迷した。
金融・リース・不動産事業の純利益は406億円と前年同期から68%増えた。みずほリース株式の追加取得に伴う負ののれんの発生益140億円を計上した。為替が期初見通しより円安で推移し、純利益ベースで約100億円の押し上げ効果があった。
前期比2%増の4800億円とする25年3月期通期の純利益予想は据え置いた。進捗率は50%。景況感などの不確実性を踏まえ、損益悪化の可能性の織り込みを従来から100億円増やし300億円とした。
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