ホンダは6日、2025年3月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比14%減の9500億円になりそうだと発表した。従来予想(1兆円)に比べ500億円下方修正した。2年ぶりの最終減益で、中国事業の悪化などを織り込む。
営業利益は3%増の1兆4200億円を据え置いたが、アナリスト予想の平均(QUICKコンセンサス、1兆4993億円)を下回った。想定為替レートを1ドル=148円と従来予想比で8円の円安とした。円安効果は米国で販売店に支払う奨励金(インセンティブ)の増加などが打ち消す。
売上高は円安の影響で3%増の21兆円と7000億円上振れした。世界販売の見通しは8%減の380万台と4〜6月期の決算発表時より10万台下回り、そのうち7万台を中国が占めた。中国販売の見通しは4〜6月期決算発表時にも22万台下方修正していた。日米販売は好調だが、中国事業の不振に直面している。
あわせて発表した24年4〜9月期の決算は、売上高が前年同期比12%増の10兆7976億円、純利益が20%減の4946億円だった。営業利益は7426億円と7%増え、2期連続で最高を更新した。
この日は株式の取引時間中の午後1時に決算を開示した。通例は取引時間後だった。新たに上限を1000億円とする自社株買いも発表した。ただ決算発表直後のホンダ株は下方修正などが嫌気され一時8%安となった。午後3時5分から経営幹部がオンラインで会見する。
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