IHIは子会社の試験不正を受け、役員報酬を一部返上すると発表した

IHIは6日、子会社のIHI原動機で発覚した船舶用エンジンの試験不正などを受け、役員の報酬を一部返上すると発表した。IHIの井手博社長は月間報酬の30%を3カ月分返上する。

同日、オンラインで決算説明会を開催し、井手社長は「一連の不適切事案についてステークホルダーの皆様にご迷惑とご心配をおかけしましたことを改めておわび申し上げます」と謝罪した。不適切行為を起こさせない仕組みづくりや人事体制の構築などの改革に取り組むと述べ、「改革なくして会社の存続もないとの強い危機感を持って進めていく」と話した。

IHIは4月、子会社のIHI原動機で船舶などのエンジンの試験に不正があったと公表した。これまでに約6800台のエンジンで燃料消費率の実測値を書き換えるなどの不適切行為が判明しており、10月に再発防止策を発表した。IHI原動機の役員も報酬を一部返上する。

7月には子会社の新潟トランシス(新潟県聖籠町)が製造した除雪車の試験の一部でも不適切な行為があったと発表し、現在調査を進めている。

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