6日のニューヨーク株式市場で米電気自動車(EV)テスラの株価が急騰した。イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が支援するトランプ氏が大統領選で勝利したことで、今後の事業展開に有利に働くとの期待が強まった。
前日終値に比べ13%高で取引を始めた。5日の時間外取引でも、トランプ氏優勢との情勢を受け、上昇していた。
トランプ氏はEV推進に反対の立場で、バイデン政権のEV購入補助策などを見直す考えを示している。トランプ政権誕生はEV業界にとって逆風のはずだが、テスラは自動運転技術の開発などにも力を入れており、市場では「テスラにとって非常にポジティブ。EV以外の分野で、明確な優位をもたらす可能性がある」(大手証券アナリスト)との見方が出ている。
マスク氏は7月のトランプ氏銃撃事件の後に支持を公言し、巨額の寄付金などで陣営を支えてきた。トランプ氏は新設する「政府効率化委員会」のトップにマスク氏を起用する考えを示している。
テスラは今年上半期の販売不振などで株価が低迷。5日の終値は年初比でほぼ横ばいだった。【フィラデルフィア大久保渉】
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。