記者会見するIIJの勝栄二郎社長(8日、東京都千代田区)

インターネットイニシアティブ(IIJ)が8日に発表した2024年4〜9月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比10%減の74億円だった。同社が使用するサーバー仮想化ソフト製品群のヴイエムウェア(VMware)の値上げが利益を押し下げた。ネットワークの更改需要は旺盛で、インターネット接続サービスやシステム開発が好調だった。

売上高は同15%増の1470億円、営業利益は同3%減の117億円だった。VMwareの値上げは16億円の営業減益要因となった。サービスへの価格転嫁を進めており、通期では11億円の営業減益要因となる。通期の業績予想は据え置いた。

ネットワーク事業ではセキュリティーサービスが好調だった。日本IBMや三菱UFJ銀行と連携する地域金融機関向け事業では60億円の大型案件を獲得した。今後も同水準の受注獲得を見込む。

AI(人工知能)をシステム開発に活用していくための社内組織「AI導入実験室」を11月に立ち上げたと発表した。IIJ創業者の鈴木幸一会長執行役員が室長に就任した。鈴木氏は「今後はシステム構築にAIが使われて省力化が進んでいく」と述べた。

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