発表によりますと、小林製薬は、紅麹の成分を含むサプリメントを摂取した人が腎臓の病気を発症するなど、健康被害を訴えた問題を受け、製品の回収や補償などにかかる費用として、新たに22億円余りの特別損失を計上しました。
一連の問題が明らかになってから、製品の回収や製造設備の資産価値の見直しなどで計上された損失額は、あわせて101億円余りに上っていますが、会社では、今後も損失を追加で計上する可能性があるとしています。
また、ことし12月までの1年間の業績見通しも下方修正し、最終的な利益は、8月に公表した見通しより11%余り引き下げ、107億円にとどまるとしました。
この問題では、大阪市が先月、健康被害はサプリメントの摂取による食中毒だと判断していて、医師などで作る専門委員会が、今回の食中毒特有の症状や被害の規模についても、年内をめどに調査しています。
小林製薬「来年の決算発表で中長期の方向性示したい」
小林製薬の中川由美執行役員は、オンラインで行った会見で「補償や再発防止策に加え、ガバナンスの強化を実施していくことが最優先と考えている。今後、進捗(しんちょく)の状況も含め、内容や方向性を丁寧に説明したい。そのうえで、変えるべきことと、当社の良さとして変えてはいけないことの検討を進め、来年2月の決算発表で、中長期の方向性を示したい」と述べました。
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