東北電力は11日、中性子の計測機器の不具合で原子炉を停止した女川原子力発電所(宮城県女川町、石巻市)2号機について、機器を原子炉内に通す案内管接続部のナットが緩み、外れたことがトラブルの原因と発表した。原子炉の再起動や発電と送電の時期は未定だが、計画通り年内にも営業運転を開始するとしている。

青木原子力部長は現時点で営業運転は12月中を見込むとした(11日、仙台市)

女川2号機は10月29日に再稼働したが、中性子を計測する検出器が原子炉内に送り込まれる途中で動かなくなり、点検のため11月4日に原子炉を停止した。東北電によると、検出器のケーブルが通る案内管の接続部のナットが締め付け不足により緩み、ナットと管が外れた。ケーブルが飛び出し、原子炉格納容器内に引っかかって動かなくなったという。

東北電は5月に案内菅を交換しており、その際に締め付け不足が起きていた。発電再開前に実施したケーブルの動作確認で、案内菅が外れたとみている。

東北電はケーブル交換やナットの締め付けといった工事に加え、再発防止策として締め付け作業時などの施工管理を見直す。東北電の青木宏昭原子力部長は「現時点では12月の営業運転開始に影響はないとみている」と述べた。

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