日本船舶輸出組合(東京・港)が12日発表した10月の輸出船契約実績(受注量)は、前年同月比70.9%減の69万総トンだった。2カ月連続で前年同月を下回った。7月のサイバーセキュリティーに関する新規則の適用前に駆け込みで契約があった影響で伸び悩んだ。
受注隻数は16隻だった。内訳は自動車運搬船を含む貨物船が3隻、鉄鉱石や穀物などを運ぶばら積み船は10隻だった。タンカーは3隻で4カ月ぶりに受注があった。
7月以降の新造船契約から船舶のサイバーセキュリティーに関する新規制の適用が始まった。サイバー攻撃に備えるため船舶や機器などに最低限の要件を定めている。対応に伴って追加コストが発生する懸念から、6月に駆け込みで契約が殺到した。
造船各社の10月末の手持ち工事量(受注残)は約3001万総トンだった。約3.4年分の工事量に相当する高い水準だった。
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