大塚製薬工場の本社(徳島県鳴門市)

輸液大手の大塚製薬工場は13日、2025年4月をめどに米国に合弁会社を設立し、北米市場に進出すると発表した。医薬・医療機器の米ICUメディカル(カリフォルニア州)が事業を分離して新設する輸液会社に大塚側が60%を出資して子会社化する。大塚製薬工場の海外拠点は中国やインドなどアジアが中心で、本格的な米国参入は初めて。

ICUメディカルは米テキサス州に北米最大級の基礎輸液工場を持つ。体液を正常な状態に保つための生理食塩液を量産しているが、事業再編に伴い、同部門の運営を新会社(テキサス州)に移管する。大塚製薬工場は米国子会社(イリノイ州)を通じて新会社に出資し、経営権を握る。出資額や代表者などは未定という。

大塚製薬工場は高品質の基礎輸液を北米市場に供給し、将来は糖質やタンパク質、ビタミンなどの栄養素を配合した栄養輸液などの量産を目指す。

徳島県鳴門市に本社を置く大塚製薬工場の売上高(23年12月期)は1307億円。ICUメディカルの売上高(同)は22億6000万ドルだった。

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