三井不動産や鹿島建設、京浜急行電鉄など8社は13日、横浜市のJR関内駅前で計画する「横浜市旧市庁舎街区活用事業」の街区名称を「BASEGATE(ベースゲート)横浜関内」に決定したと発表した。2025年12月に竣工し、26年春にも開業する予定。
旧市庁舎行政棟を保存・活用しながら、臨場感あふれる没入型のエンターテインメントや日本最大級のライブビューイングアリーナなどが体感できる「新旧融合」の施設となる。隣接する横浜スタジアムと合わせ、さらなる街の活性化に期待が高まる。
ベースゲートはベース(拠点、起点、野球の塁)とゲート(玄関口、入り口)を組み合わせた造語。開港の地として横浜全域の魅力をつなぎ、新たな感動や出合いへの入り口となるようにとの思いを込めた。
ディー・エヌ・エーと横浜DeNAベイスターズ(横浜市)は2施設を直営する。同社初の常設型のエンターテインメント施設「Wonderia(ワンダリア)」は、プロジェクションマッピングなどの技術を駆使し、スマートフォンを使いながら絶景や未知の生物との遭遇を楽しめる。
「THE LIVE(ザ ライブ)」は幅約18メートル高さ8メートルの大型LEDビジョンと高性能の音響施設でスポーツ観戦や音楽ライブを体験できる。横浜スタジアムで試合が開催される年間約70日以外でも、バスケットボールやサッカーなど様々なスポーツ観戦などを楽しめる受け皿づくりを目指す。
旧市庁舎行政棟を活用した「ザ レガシ-」では、星野リゾート(長野県軽井沢町)の都市型観光ホテル「OMO」ブランドで「OMO7横浜 by 星野リゾート」を展開する。カフェ、レストランなどに加えて現地ガイドがアクティビティなどを提供する。客室数は約280室を予定する。
高層タワーにはオフィス、大学のほか新産業創造拠点を設置。オフィスでは日射を考慮したガラスや熱回収システムを導入し、関内エリア最大級の環境配慮型オフィスとなる見通しだ。
JR関内駅周辺では再開発が本格化し、30年までに超高層ビル3棟が相次いで建設される計画。グローバル企業の誘致を進め、高級賃貸マンションなども整備する。開発の進むみなとみらい21地区に水をあけられていた「旧市街」のテコ入れを進め、「住む」「働く」「遊ぶ」の三拍子そろった街に進化できるか注目が集まる。
(松原礼奈、竹内紘雅)
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