人的資本レポートについて説明する斉藤常務執行役員(14日、東京都千代田区)

東京ガスは14日、社員の育成に人工知能(AI)を活用する人事施策を2024年度から始めていることを明らかにした。専門性を高めるために必要な研修や学習をAIが各社員に提示する。人材を資本として捉え、その価値を最大限に引き出すことで中長期的な企業成長につなげる「人的資本経営」を実現する。

14日、AIを活用した人事施策などを盛り込んだ人的資本レポートを公開した。東京ガスは各部門に必要な専門性を調べ、AIにその情報を学習させた。部門ごとに求められる専門性をシステム上で検索できるようになり、成長に向けて社員は目標を立てやすくなった。

各社員が持つ知識やスキルなどの情報を登録したデータベースを運用し、各職場にマッチした人材を検索できる。これまでの異動は人事担当者の経験などに頼っていた。客観性を高め、ミスマッチを減らすことにつなげる。採用時もどういった人材が必要か分かりやすくなる。

東京ガスの斉藤彰浩常務執行役員は「人的資本経営への注目が高まっている。再生可能エネルギーなど都市ガス事業以外の分野を成長につなげるためにも人材のスキルアップや専門性のある人材の採用を進める」と説明した。

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