KDDIは通信サービスと金融サービスの連携で経済圏拡大を狙う

KDDIは14日、三菱UFJ銀行と共同出資するインターネット銀、auじぶん銀行の全株式を取得すると発表した。通信と金融のサービス連携で経済圏拡大を狙う。三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)がKDDIの金融持ち株会社と共同出資するインターネット証券、auカブコム証券の全株式を取得することも発表した。

KDDIと三菱UFJは金融に特化した生成AI(人工知能)の開発でも連携する。金融領域の知見などを学習させ、三菱UFJ銀の行員が顧客対応時に活用するような使い方を想定する。2024年度内の実用化をめざす。

KDDIと三菱UFJは、auじぶん銀とauカブコムの両社に共同出資して運営してきた。KDDIの金融持ち株会社はauじぶん銀に78%、auカブコムに49%出資している。KDDIと三菱UFJは25年1月末に株式の取得、譲渡を完了する予定。

KDDIは銀行事業に注力する。グループの携帯電話プランや銀行口座などを合わせて使う顧客に預金金利などを優遇する「auマネ活プラン」でさらなる優遇策を検討する。通信と金融を組み合わせて経済圏を拡大するための中核サービスに位置づける。

三菱UFJは銀行からauカブコムへの送客増を狙う。三菱UFJの亀澤宏規社長は14日の決算会見で「(顧客)基盤を証券につないでのばしていく」と述べた。出資するウェルスナビと共同開発している金融サービスとの連携も視野に入れる。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。