工事の作業効率が高まり利益を押し上げた

高砂熱学工業が14日発表した2024年4〜9月期の連結決算は、純利益が前年同期比36%増の81億円だった。工事の作業効率が高まり利益が増えた。政策保有株式の売却益を計上したことも寄与した。

売上高は3%減の1599億円だった。前年同期に最盛期の工事が多かった反動で減収となった。営業利益は19%増の97億円だった。オフィスビルや工場など複数の工事で、工程や品質を管理する際の効率を高めた。単体の完成工事総利益率は17.9%と3.6ポイント上がった。

企業の旺盛な設備投資需要を背景に工事受注も伸びている。設備工事事業の連結の繰越高は3793億円と前年同期比で27%増えた。このうちオフィスビルや店舗などの一般設備は21%増の1826億円、工場などの産業設備は33%増の1967億円だった。

25年3月期通期の業績予想は据え置いた。売上高は2%増の3720億円、純利益は22%増の239億円を見込む。

同日、23年に創業100年を迎えたことを記念してグループの従業員持ち株会に対し約23億円分の自社株を付与すると発表した。持ち株会に参加する自社や子会社の従業員約4000人を対象に1人当たり100株、約57万円相当を付与すると仮定した。人的資本投資の一環で、従業員による企業価値や利益の向上への意識を高める。

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