経営戦略を説明するゴールドウインの渡辺貴生社長(30日、東京都中央区)

ゴールドウインは30日、自社ブランド「ゴールドウイン」の売上高を2033年3月期に足元の10倍程度の500億円とする目標を発表した。ブランドの認知度が高い日本国内や中国、韓国などで店舗を増やす。同社は主力ブランド「ザ・ノース・フェイス」の商標権を日本と韓国のみで持ち、自社ブランドの育成が課題となっていた。

同日、東京都内で経営戦略説明会を開いた。同社の24年3月期の連結売上高は1230億円となる見通しで、ノース・フェイスが大半を占めているとされる。ゴールドウインブランドの世界展開を今後の成長戦略の柱とする。既に北京で1店舗を展開する中国や、ノース・フェイスをライセンス販売している韓国で新たに出店する。

ゴールドウインは中国での販路拡大のため、現地企業との合弁で高得運(蘇州)商貿(江蘇省常熟市)を設立した。ゴールドウインが65%を出資し、残りを現地企業が持つ。ゴールドウインが商品企画や生産などを手がけ、中国企業が出店候補地の交渉などを担う。

同社は30日、26年に富山県内で開業を目指していた複合施設「PLAY EARTH PARK NATURING FOREST(プレイアースパーク・ネイチャリングフォレスト)」の開業を27年夏に延期すると発表した。1月に発生した能登半島地震が影響した。

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