セブン&アイ・ホールディングス(HD)の創業家が自社買収(MBO)を検討していることを巡り、創業家側を中心に設立する特別目的会社が、メガバンクなどから資金を調達し、セブン&アイの株式の公開買い付け(TOB)を実施して、今年度中に完了させる案で交渉を進めていることが19日、明らかになった。
セブン&アイは、カナダのコンビニ大手アリマンタシォン・クシュタールから総額7兆円規模の買収提案を受けており、これに対抗する狙いがありそうだ。
クシュタール側の動きを警戒する創業家側は手続きを急ぐ構えだが、買収規模は8兆円を超えるともされ、巨額資金を確保できるかどうかが焦点だ。実現すれば、日本企業を対象とした買収の規模としては過去最大となる。
セブン&アイは13日、創業家の伊藤順朗副社長側から買収提案を受けたと発表。買収提案を検討するセブン&アイの特別委員会は「潜在的な株主価値の実現のため、全ての選択肢を客観的に検討している。価値最大化に向けて各関係者との対話を継続する」などとコメントしていた。【加藤結花】
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