LIXILは30日、2025年3月期の連結最終損益(国際会計基準、非継続事業含む)が80億円の黒字(前期は139億円の赤字)に回復する見通しだと発表した。金利高を背景に住宅需要の低迷が続く海外を中心に構造改革を進める。同日、連結配当性向で30%以上という方針を今期から撤廃することも公表した。

配当については、その時々のキャッシュフローや内部留保などを総合的に判断して設備投資や成長投資を優先していくとし、数値目標は撤廃した。今期配当は前期と同じ90円とした。瀬戸欣哉社長は配当方針について「CEOが決めることではなく取締役会で議論されていくこと」とした。

同社の配当性向は23年3月期で162%、今期で323%と利益低下に伴って大きくなっている。前期は赤字でも配当していた。

継続事業ベースでは、売上高にあたる売上収益が今期に前期比6%増の1兆5700億円、事業利益は51%増の350億円を見込む。国内外で人件費や資材価格が高騰し販管費が増えるが、国内の窓のリフォームによる増収で補えるとみている。

同日発表した24年3月期決算は、売上収益が前の期比1%減の1兆4832億円、継続事業ベースの事業利益は10%減の231億円だった。非継続事業を含む最終損益は139億円の赤字(前の期は159億円の黒字)だった。

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