ホクレンの篠原末治会長は円安による生産コスト上昇に懸念を示した(30日、札幌市)

4月29日の外国為替市場で円が対ドルで下落し、一時1ドル=160円台と1990年4月以来およそ34年ぶりの円安・ドル高水準を付けた。ホクレン農業協同組合連合会(札幌市)の篠原末治会長は30日の記者会見で「今後、飼料や肥料費の高騰につながることを危惧している」と述べた。酪農では飼料や肥料の多くを輸入に頼っており、円安は酪農家の収益悪化に直結する。

ホクレンは、ウクライナ危機に伴う飼料費高騰で生産コストが上昇したことなどを受け、生乳を乳業メーカー向けに販売する際の価格(乳価)を2022年11月〜23年12月の約1年間で飲用・加工向け合わせ計4回引き上げた。ただ24年4月の改定は給食向けなど一部を除いた大半で見送っており「物価高の影響もあり消費動向は厳しい」ためと説明した。

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