トヨタ自動車系で車体の骨格部品を手掛ける豊田鉄工は、組み立てラインの準備や試験を担う専用工場を愛知県豊田市で稼働させた。溶接や組み立て設備を準備したり、新ラインでの生産を試験したりする。受注から生産までの時間を短縮しつつ、将来的にはラインの無人化などを検証する場としての活用も想定する。
広久手工場(豊田市)の隣接地に延べ床面積5600平方メートル(事務所含む)ほどの工場を建設し、20日に竣工式を開いた。これまでは組み立て設備を導入する際、各地に点在する設備メーカーなどに担当者が出向いていた。新工場は設備や生産準備にかかわる人員が集まる拠点として稼働する。
広久手工場内にはプレス金型の準備をする場所もあり、連携して部品の品質向上に取り組む。豊田鉄工の坂元康彦社長は「従業員の職場環境の改善やリードタイムの短縮、さらなる生産技術の発展につなげていきたい」と話した。
脱炭素に向けた発電設備も備える。太陽光発電で昼間に発電した余剰分を広久手工場に供給する。新工場は直接部品を生産しないため使用電力が少ないという。2025年の2月から水素発電も稼働する。
車の電動化や人手不足にも備える。新工場では生産技術の開発や無人化ラインの開発も想定し、変化に対応できる体制を整える。
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