アメリカで毎週公表されているIMM通貨先物ポジションによりますと、ことし8月上旬から先月下旬までは円を買おうという動きが売りを上回る「買い越し」が続いていました。

しかし、先月29日には一転して先物取引の単位で2万4000枚の売り越しとなり、その後、今月5日は4万4000枚、12日は6万4000枚、19日も4万6000枚と売り越しが続いています。

市場関係者は日銀の利上げは緩やかなペースになるのではないかという見方から、当面は高い利回りが見込めないとして円を売ろうという動きが増えたと見ています。

さらにトランプ次期政権のもとでアメリカのFRB=連邦準備制度理事会は利下げをしにくくなるといった見方も加わり、先週の外国為替市場は1ドル=155円前後の円安ドル高水準が続きました。

こうした中、来月中旬には日米で金融政策を決める会合が相次いで開かれます。

市場関係者は「日銀とアメリカのFRBがどのような判断をするのか投資家の間でも予想が定まっていない」と話していて、今後の日銀やFRBの情報発信や市場の受け止めによっては円安の圧力がさらに強まる可能性も指摘されています。

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