銀行が輸入業者の支払いを保証する「信用状」を使う決済などの電子化に向け作業部会を立ち上げた

貿易業務の電子化サービスを運営するトレードワルツ(東京・千代田)は25日、三菱UFJ銀行や三井住友銀行、みずほ銀行と貿易決済の完全電子化に向けた作業部会を立ち上げたと発表した。銀行が輸入業者の支払いを保証する「信用状」を使う決済などを電子化し、業務効率化やミス防止につなげる。

トレードワルツは紙文化が根強い貿易関連業務の効率を高めるサービスを手掛けている。輸出企業と輸入企業、金融機関、物流会社などの間でやり取りする文書を電子化してクラウド上で管理する。船積み依頼書や決裁書、保険証券などは既に電子化し、トレードワルツ経由でやり取りできるようにしてある。

一方で信用状決済については、輸入業者が金融機関に発行を依頼し、相手国の金融機関を経て輸出業者に届くまでのやり取りが基本的に紙ベースだ。取引の遅延やコスト増加、人為的ミスなどの問題が生じやすかった。

そこでトレードワルツと3メガバンクは作業部会を通じて、信用状を含む貿易決済の完全電子化に必要な要件を策定する。この電子化機能を2026年度中にトレードワルツのサービスに追加する方針。今後も貿易関連業務に必要な機能を増やして使い勝手を高め、世界で普及を目指す。

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