アクティビスト(もの言う株主)として知られる米エリオット・マネジメントが、大日本印刷(DNP)の株式を売却したとみられることが分かった。11月にDNPが提出した半期報告書で、9月末時点の大株主の上位10社から姿を消した。DNPの投資家向け広報(IR)担当者は「ほかの名義で所有している可能性はあるが、ほぼ全て売却されていると認識している」と説明した。
DNPの有価証券報告書によると、2024年3月末時点でエリオット・インターナショナルがDNP株式の2.70%、エリオットの関連会社とみられるザ・リバプール・リミテッド・パートナーシップが1.27%を保有していた。9月末時点では両社とも大株主の一覧からいなくなった。
エリオットのDNP株式の保有は23年1月に明らかになった。その後、DNPはPBR(株価純資産倍率)1倍超を目標に掲げ、約2200億円の政策保有株式の売却、3000億円程度の自己株式取得など、資本政策を相次ぎ打ち出していた。
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