村田製作所は26日、新拠点で使う太陽電池を建設現場で先行利用する取り組みを始めたと発表した。工事中は建設現場の仮設事務所に太陽電池から電力供給し、ビルが完成するとその太陽電池を屋上などに移設する仕組み。日本初の取り組みで、年間22トンの二酸化炭素(CO2)を削減できる計算になるという。
戸田建設と組んで始めた。村田の生産子会社が福井県越前市に総額350億円を投じて建設している「セラミックコンデンサ研究開発センター」で活用する。建設現場の仮設事務所は、太陽電池の活用に加えて窓に遮熱フィルムなどを使って省エネ化し、エネルギー消費量を実質ゼロにする「ネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)」の認証を取得した。
建物で使う太陽電池を建設現場に先行設置し、建設作業中から電力活用する取り組みは日本初という。村田はサプライチェーンにおける温暖化ガス排出量「スコープ3」の削減につなげる狙い。
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