京成電鉄は26日、東京ディズニーリゾート(TDR)を運営するオリエンタルランド(OLC)の株式を1800万株売却すると発表した。OLCの発行済み株式総数(自己株除く)の約1%にあたり、売却額は最大で618億円。OLCの実施する自社株買いに応募する。
OLCは京成の株式売却の意向を受けて自社株買いの実施を決めた。27日に東京証券取引所の立会外買付取引(ToSTNeT-3)で、26日終値の3435円で買い付ける。取得した自社株はすべて消却する。
買い付けが成立した場合、京成のOLCへの出資比率は2024年9月末時点の21.04%から20.17%まで下がる。
京成を巡っては、英投資ファンドのパリサー・キャピタルが株式の2%弱を保有している。パリサーはOLC株の持ち分を26年3月末までに15%未満とすることを求めている。25日には旧村上ファンド系の投資会社が京成株を買い増していることも明らかになった。
京成は今回のOLC株売却について「成長投資や有利子負債の削減などの資金需要があるため、オリエンタルランド側の提案に最大限申し込んだ。一部投資家からの売却提案とは関係なく、当社の判断で決めた」(IR担当者)と説明した。資金の具体的な用途は今後検討する。
OLCは24〜25年度に1800万株の自己株式を取得し、取得後にすべて消却することを株主還元の方針の一環として掲げていた。同社は「需給への短期的な影響を緩和し株主還元の一環として進める」とした。
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