刷新した公式アプリについて説明するカクヤスの飯沼取締役(27日、東京都渋谷区)

酒類販売大手のカクヤスは27日、家庭向け宅配特化の公式スマホアプリを通じた売上高を現状より2割増やすと発表した。このほどアプリのデザインを見直し、消費者の使い勝手を高めた。送料無料で配達時間を1時間単位で指定できる利便性を打ち出し、全体の売上高を底上げする。

「カクヤス公式アプリ」を10月に刷新した。消費者の要望を反映し、配達時間を指定した後に商品を選べたり、冷えた状態での配送を希望したりできるようにした。アプリの利用履歴から客の購入傾向に応じた商品も提案する。

アプリでは約3800種類以上の商品を取り扱い、ビール1本から送料無料で宅配注文できる。刷新から約1カ月で、顧客が初回利用時に購入に至った割合を示す「初回購入転換率」は従来より1.8倍となった。カクヤスは2024年3月期の連結売上高の17%を占める家庭向け宅配事業に注力している。このうちアプリ注文は約3割を占めていて、今後は5割への拡大を目指す。

27日、東京都内で記者会見を開いたカクヤスの飯沼勇生取締役は「アプリで客単価を向上させながら顧客の体験価値も高めていきたい」と話した。

デザインや操作性を高めたカクヤスアプリ画面(27日、東京都渋谷区)

【関連記事】

  • ・カクヤスGの純利益6億円下振れ、人件費増 25年3月期
  • ・カクヤス、生鮮食品の宅配会社を完全子会社化

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。