松屋は27日、自社オンラインサイト「matsuyaginza.com(マツヤギンザドットコム)」を立ち上げたと発表した。サイト上で事前に注文した商品を店頭や自宅で受け取れるようにし、店舗に入っていないブランドも取り扱う。商品群の拡充と店内の混雑緩和を狙う。訪日客の利用も見込む。まず年間50億円の売り上げを目指す。
開始時点の取り扱いブランド数は46ブランドで、化粧品や婦人服、バッグなど約1500品をそろえる。銀座店(東京・中央)に出店する「プラダ」や「ミュウミュウ」といった高級ブランドのほか、イタリアの靴ブランド「セルジオ ロッシ」など店舗で取り扱いがないブランドの商品もある。サイトは日本語、英語、中国語に対応する。
松屋は銀座店の4階にマツヤギンザドットコムで注文した商品を受け取れる専用カウンターを設置した。各ブランドの店頭で行列に並ぶことなくスムーズに商品を受け取れるようにする。訪日客は商品の受け取りから免税手続きまでを一貫して済ませることができ、免税カウンターに寄る手間がなくなる。国内居住者には自宅への配送サービスも提供する。
銀座店では3〜8月の免税売上高が前年同期比2.2倍と好調だった。訪日客が増える中で国内客に対する接客機会の減少が課題になっていた。店内の混雑を緩和することで販売員が接客に集中しやすい環境を整える。
松屋の古屋毅彦社長は27日の説明会で「国内外のお客様がこの仕組みを使うことで楽しい買い物体験ができるようになる」と語った。1年後には150ブランド、5000品の取り扱いを見込む。売上高は25年3月〜26年2月に50億円、29年3月〜30年2月は200億円を目指す。地方客や若年層ら新規顧客の開拓にもつなげる。
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