東北電力など4社は1日、木質バイオマス発電所を建設・運営する新会社「横手湯沢フォレストサイクル」(仙台市)を設立した。秋田県の横手市と湯沢市に計2基の発電所を建設する方向で調整する。燃料には秋田県産杉100%でつくる「木質ペレット」を使用する。
新会社は東北電が89%出資し、三洋貿易と太平電業が5%ずつ、木材加工や造林などを手掛ける北日本索道(湯沢市)が1%出資する。社長には東北電の和田浩文事業創出部門長が就く。
木質バイオマス発電所の想定年間発電電力量はそれぞれ1480万キロワット時で、2026年6月と10月の稼働を予定する。横手市の発電所には木質ペレットを年間2万トン製造できる設備も設ける。
ペレットの原料となる秋田杉は価格が安定しており、多くの量を調達できることから東北電は適地として秋田県を選んだ。秋田杉の9割は地元の森林組合や造林事業者から調達し、残る1割は新会社が自ら山を買い上げ、造林などを進めて賄うという。
新会社は、建築材の生産・販売もし、林業の振興や脱炭素の取り組みも進める。
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