東北地方と北陸地方を直通で結ぶ新幹線が5年ぶりに運行された(29日、仙台市)

東北地方と北陸地方を直通で結ぶ臨時の新幹線が29日、5年ぶりに運行された。この日の朝、盛岡駅や仙台駅などで計約700人の団体客を乗せて北陸地方へ出発し、正午過ぎに敦賀駅(福井県敦賀市)に到着した。復路は30日午後に敦賀駅を出発し、夜に東北に戻る。

直通新幹線は2015年の北陸新幹線開業後、4回にわたり仙台―金沢駅間で運行したが、新型コロナウイルス禍の影響で見送られてきた。24年3月の北陸新幹線延伸で金沢―敦賀駅間が開業してからは初めての直通運行となった。

直通の新幹線は団体専用の臨時列車。車両は北陸新幹線などを走るE7系を使用し、車内では富山の「こきりこ」や石川の「加賀万歳」などの郷土芸能も披露された。

JR東日本東北本部マーケティング部の嶋美香子さんは「北陸地方の景色やカニなどの名産品を堪能してほしい。東北から多くの人が北陸地方を訪れたら、能登半島地震からの復興の後押しにつながる」と期待を述べた。

東北・北陸の直通新幹線の運行は今回で5回目。旅行会社7社がツアー商品を提供した。

東北から北陸へは通常、東北・北陸両新幹線が乗り入れる大宮駅で乗り換える必要がある。

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