新商品をアピールする渡辺美樹会長兼社長(中央)ら(29日、東京都大田区)

ワタミは29日、栄養管理支援アプリを手掛けるおいしい健康(東京・中央)と共同開発した宅配弁当を発売すると発表した。12月2日から全国で販売する。栄養バランスや塩分、カロリーに配慮し、だしを使うなどして味にもこだわった。糖尿病患者や健康志向の高い消費者らを取り込み、10年後に1日あたり10万食の販売を目指す。

「ワタミdeおいしい健康」として1食あたり690円で販売する。週1日から注文でき、冷蔵で消費者の自宅などに届ける。食事宅配サービス「ワタミの宅食」を運営し毎日23万食を自社工場で製造しているワタミの商品開発力や知見と、おいしい健康のレシピ開発力を組み合わせた。

香味野菜やだしを使ったりすることで、味を落とすことなく食塩の使用量やカロリーなどを抑えた。豚もも肉を使って脂質を控えめにした「豚肉となすの中華味噌炒め」やトマトのうまみを生かすことで塩分控えめでも満足感を出した「うま味たっぷり!サバと野菜のトマト煮込み」など和洋中20種類をそろえる。今後もメニューを増やしていく。

10月から医療従事者向けに試食を受け付けたところ、約1カ月間で3079施設から1万7000食を超える申し込みがあった。11月25日から始めたテスト販売では、開始1週間で1万食を販売した。29日の発表会で渡辺美樹会長兼社長は「想定以上に反応が良く、当社が思っている以上に世の中から求められている商品だ」と語った。

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