山陽特殊製鋼は自動車の軸受け用鋼材などに強みを持つ

「需要環境は欧州を中心に依然厳しい」と話すのは山陽特殊製鋼の八並敬之常務執行役員だ。2024年4〜9月期の連結純利益は前年同期比71%減の15億円となった。「回復しつつあるものの、自動車向け鋼材が期待通り伸びていない」という。

欧州経済の停滞は、依存度が高い中国景気の回復遅れの影響などがあるとみる。なかでも山陽特殊鋼への影響が大きいドイツ経済については「製造業が特に苦しい」とする。19年に子会社化したスウェーデンの特殊鋼メーカー・オバコの営業利益の通期予想は、従来から10%引き下げた。これらに対応するため「コスト施策やマージン改善施策を検討している」と話す。

一方で、インド市場については「高級鋼材の市場が急激に拡大するわけではない」と話すが、輸入鋼材に代わって同国子会社のSSMIの鋼材を供給していくことで「ハイエンドのポジションを維持していきたい」と意気込みを語った。

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