楽天グループは5日、総額5億5000万ドル(約820億円)のドル建ての永久劣後債を発行すると発表した。これにより2025年分の社債の償還に必要な資金は全て確保した。米S&Pグローバルと格付投資情報センター(R&I)、日本格付研究所(JCR)から調達額の50%の資本性の認定を受けており、資本増強にもつなげる。
楽天グループは20年に本格参入した携帯事業で、基地局への設備投資を主に社債でまかなってきた。25年は約4700億円の償還を控えている。
今回発行を決めた永久劣後債の利率は年8.125%で、13日に起債する。米モルガン・スタンレーなどが主幹事を務める。米S&Pグローバルは同社債を投機的水準とされる「シングルB」の格付けとした。
楽天Gは資金繰りが課題だったが、足元は財務基盤の強化が進んでいる。保有資産を売却して借り直す「セール・アンド・リースバック」を活用し、オーストラリアの投資ファンドから1700億円を調達するほか、傘下の楽天カードは1日にみずほフィナンシャルグループから約1600億円の出資を受けた。
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