帝人が開発した建材を軒に使った住宅のイメージ

帝人は12日、住宅販売のLib Work(リブワーク)と戦略的パートナーシップ契約を結んだと発表した。炭素繊維で補強した杉の集成材を使った住宅の販売で協力する。通常の木材よりも2倍以上の強度があるため、柱が少ない木造建築などを実現できるとしている。

帝人が開発した炭素繊維を組み込んだ集成材「LIVELY WOOD(ライブリーウッド)」を採用した木造住宅「ライブリーヴィラ」をリブワークが2025年1月から販売する。第1弾ではライブリーウッドを屋根を支える垂木に使う。ライブリーウッドは通常の木材に比べ2倍以上の強度があり、柱のない広い空間の軒下を作ることができる。

4月にモデルハウスを福岡県糸島市と熊本県西原村に開設する。今後、垂木以外にもライブリーウッドを使った住宅を設計し、30年までに累計1000棟の販売を目指す。

杉は人工林の約44%を占める。森林保全のために間伐などで生じた杉の木材は、十分な強度がなく、柱やはりなど構造材にはほとんど使われていなかった。伐採した杉の用途が広がれば、貴重な森林資源の有効活用にもつながる。

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