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 前年と比較して売れ行きが伸びた商品は何か――。日用品や食品を対象に、推定販売額の上昇率で順位付けした「2024年、売れたものランキング」が発表された。上位には、猛暑や新型コロナウイルス禍を経た変化の影響がうかがえるものがランクインした。

 民間調査会社のインテージ(東京)が、スーパーなど全国約6000店舗から収集した1~10月の販売データを集計した。

 1位は、靴の汚れなどを落とす「靴クリーナー」で、販売額は23年比で53%増と大きく伸びた。特にスニーカー用のシートタイプが人気を集めた。要因について、インテージの担当者は「オフィスカジュアル化や猛暑の影響」を指摘する。新型コロナ禍を契機に、通勤でも取り入れる人が増えたスニーカーは猛暑でさらに需要が高まった。「持ち運びができてコスパ(費用対効果)がよく簡単に使える」点が支持されたとしている。

 2位は23年の15位から浮上した化粧品の「パック」(前年比44%増)。韓国化粧品の拡大や有名タレントによるブームが押し上げたとみている。1位の靴クリーナーとともに、20年以降のランキングで初めて年間トップ10入りし、新たなトレンドとなっている。

 全国的に品薄が続いた「コメ」(同30%増)は3位に、代替品として買う人が多かったとみられるパックご飯を中心とした「米飯類」(同13%増)も10位に入った。コメの販売金額は、ピークの8月に約1・7倍まで上昇。首都圏など一部では現在も販売価格が高い状況が続いているという。

 「訪日客が増加傾向にあり、円安で割安となっていることが販売を押し上げている」(インテージ)という商品が5位の「強心剤」(前年比18%増)。動悸(どうき)や息切れに効くとされる家庭薬の強心剤は、特に中国人から人気が高い。23年には年間トップになり、今年も堅調に伸長した。7位の「リップクリーム」(同16%増)も同様に訪日外国人の支持を集めた。【嶋田夕子】

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